走る 魂の社労士 ユキチの 快 速 登 山 ウルトラ・スーパークロスカントリー

2008 雲取山 秩父鉄道三峰口駅〜霧藻ヶ峰〜雲取山〜石尾根〜青梅線奥多摩駅

■5月4日(日) 秩父鉄道三峰口駅〜霧藻ヶ峰(1523m)〜白岩山(1921m)〜雲取山(2017m)
          〜七ツ石(1757m)〜鷹巣山(1736m)〜青梅線奥多摩駅

快速登山 雲取山 Photograph

 快速登山2008第1弾は「雲取山を走る!」。5月はアルプスなどの高山はまだ雪山である。この時期はまだとてもとても軽装で入山できるような状況ではない。しかし、マラソンもオフシーズンになり、どうしても山に登りたくなっていた。そして迎えたGW・・・。

GW突入前、家族全員に問うてみた・・・。問1:「あ〜、どこか連れて行ってやろうか?行きたいところない?」「な〜い、いかな〜い。」  問2:「皆で旨いもんで食いに行こうか?予定は?」「私は○○しかダメ〜!」「俺は全然時間ナシ〜」とうことでGWの家族行事はナシ!

 ヤッタ!好き勝手に行動できる!(ホントはチト寂しいものがあるが・・・)

 ということで、5月4日に山に入ることを決断。08年第1弾の快速登山を実行したのである。ターゲットは東京都で1番高い山「雲取山:2017m」。雪がなく、この時期気温的にも安心できる山を探した。すると雲取山が浮かび上がってきたのである。この山は奥多摩山塊と奥秩父山塊の中央に位置し、非常に奥深い山である。

 この山を「快速登山」の趣旨に沿うようなルートで登れないだろうか?地図を買い込み検討すると「あった!」。

 秩父鉄道最終駅の「三峰口駅」より走り始め荒川の源流に分け入り、急登をこなして山頂をピークハントしたのち、長大な石尾根を下りJR青梅線の「奥多摩駅」まで走りきるという素晴らしいルートが・・・。

 標準コースタイムも16時間半、最大標高差約1700mと、快速登山の基準を十分に満たしている。いやアルプス並みの厳しいコースであった。

 5月4日、朝霞台駅の始発(5:06)に乗車。本年度初の快速登山がスタートした。

日帰り

Map 10 40 66 85 87

高低差

記 録

秩父鉄道三峰口駅 ===>
(26:14)
26:14
太陽時入口
===>
(33:56)
1:00:10
大皿川観光釣場
===>
(1:36:46)
2:36:56
霧藻ヶ峰
 
===>
(1:09:27)
3:46:23
白岩小屋
===>
(1:18:29)
5:04:52   5:22:01
雲取山 休:17:09
===>
(52:01)
6:14:02
七ッ石山
 
===>
(1:24:53)
7:38:55
鷹巣山
===>
(45:28)
8:24:23
六ッ石山分岐
===>
(1:07:31)
9:31:54
青梅線奥多摩駅

昭文社:山と高原地図 標準コースタイム:16:30:00  標準タイムの57%

 

▼ 快速登山 雲取山 Photograph 101枚 どうぞご覧下さい ▼
1快速登山20080504_1

 7:43分。秩父鉄道の下り最終駅「三峰口」に到着した。東武東上線の下りの始発に乗車。小川町駅で寄居ゆきに乗り換え、さらに寄居で秩父鉄道に乗り換え2時間半ちかくかかった。ふ〜、やっと着いた。天候は良いようである。

2快速登山20080504_2

 雲取山は2回目の登山である。前回は大学2年の時なので約30年ブリのこととなる。たしかこの三峰口駅から入山したが、まったく記憶にのこっていない・・・。

3快速登山20080504_3

 30年前はここからバスに乗りロープウエイ駅まで行き、ロープウエイで三峰神社まで上がり登り始めたと記憶している。今回はこの駅前から走り始めるのだ。ここが標高約300m。約1700mの高度を稼がないと山頂には到達できない。まさにアルプス登山並みの標高差である。

 ちなみにロープウエイは昨年12月で廃止となった。

4快速登山20080504_4

 スタート!まずは白川橋を渡り国道140号線を目指す。橋から荒川を見下ろす。このくらいの上流になるとV字の峡谷が形成されている。この約10k上流に秩父湖がある。

5快速登山20080504_5

 140号線に出た。左折し甲府方面へ向かう。

6快速登山20080504_6

 甲府まで74K・・・。約10年前に国道では最長の6625mを誇る雁坂トンネルが開通し、秩父から甲府に抜けられるようになった。トンネルの上の「雁坂峠」は標高2000m近い峠で日本3大峠のひとつである。峠の西には甲武信ヶ岳(コブシガダケ:2475m)が聳えたち、荒川の源流地帯となっている。

 駅から延々と登り。コツコツと走ってゆく。

7快速登山20080504_7

 しばし走ると「秩父多摩甲斐国立公園」の圏内に突入。この国立公園は1950年(昭和25年)に誕生。ユキチが生まれる前から存在する伝統ある公園で、雲取山から甲武信ヶ岳、金峰山へと連なる奥秩父山脈を中心とし、荒川、多摩川、富士川、千曲川の源流地域となっている。

 新緑と紅葉があざやかな美を競う景観がこの公園の「売り」であり、今回は「新緑の美」を楽しむのが一番の楽しみでもあり、テーマでもある。

8快速登山20080504_8

 隣を車が走るあまりおもしろくない環境だがしかたない。ロングアンドワインディング・アップロードをコツコツと走り登ってゆく。

9快速登山20080504_9 拡大

 ロードより荒川のV字峡谷を俯瞰する。川の深い緑色と新緑のあざやかな緑色のコントラストが美しい。

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10 数字をクリックすると地図に戻ります快速登山20080504_10

 約3Kで140号と荒川本流に別れを告げ、太陽寺方面へ分け入る。その分岐部に素晴らしい小公園があった。木のチップが敷き詰められており、木のすがすがしい香りが満ち溢れていた。

11快速登山20080504_11

 荒川本流と別れ、今度は支流の大血川(オオチガワ)に沿って進む。

12快速登山20080504_12

 分岐より約5Kのところに大血川渓流観光釣場があるのだが、そこまではこのようなロードが続く。俄然傾斜もきつくなり、さらに気合をいれて走り登る。汗が豪快に噴出してくる・・・。

13快速登山20080504_13

 途中には、このようにのどかな里山の丘の景色が展開。太陽寺までの道標も現れる。一息つくと・・・。

14快速登山20080504_14

 またまたキビシイ傾斜のロードが待ち構えている。しか〜し、伊豆大島の100Kを完走したおかげでまったく辛くない。足が登りロードには自信を持ってしまったようだ・・・。

15快速登山20080504_15

 大血川の川幅が狭まり、随分深山に分け入ってきた。すると・・・。

16快速登山20080504_16

 おおっ!遂に見えてきた。渓流観光釣場。けっこう車が入ってきている・・・。

17快速登山20080504_17

 この釣場は、管理陳を中心に650mにおよぶ釣場を大血川沿いに展開しており、ヤマメ、イワナ、マスを釣ることが出きる。バーベキューもできるし、名物の手打ちうどん(500円)はカナリお勧めらしい。家族連れでにぎわっていた。

18快速登山20080504_18

 ここからはいよいよ登山道に入る。まずは太陽寺表参道を登ってゆくことになる。太陽寺の由来が書かれている掲示版があった。

19快速登山20080504_19

 ここがその入り口である。

20快速登山20080504_20

 さあっ、始まった・・・。

21快速登山20080504_21

 いよいよ新緑も鮮やかさを増してきた。

22快速登山20080504_22

 参道の入り口から寺の仁王門までの登山道には、このような石仏が一定の間隔で現れる。これは江戸時代から参道に据え付けられている十三仏の石仏である。ナカナカ風情がある。

23快速登山20080504_23

 急登に汗を噴出しながらしばらく登ると、なにやら建造物が見えてきた・・・。太陽寺だ!

24快速登山20080504_24

 太陽寺は、臨済宗建長寺派の「禅寺」である。鎌倉時代の末期、後嵯峨天皇の第3皇子の仏国国師により開山。東国の女人高野山として有名で、現在も女性の参拝客でにぎわっている。宿坊があり一泊二食で7500円。写業、座禅体験などができる。今日も女性客が何人か見受けられた。

25快速登山20080504_25

 寺の敷地を越えると再び登山道の入り口がある。このあたりの標高は880m。 すでに約600m高度を稼いだことになる。さあっ、行くぞ!

26快速登山20080504_26

 そしてここから標高1200mにかけては楽しみにしていた「新緑」がまさに旬を迎えている素晴らしいゾーンに突入だ。そ〜ら始まった。

27快速登山20080504_27

 う〜ん、マイナスイオン満載の新緑ゾーンを独り占めである。気持ちいい〜!

28快速登山20080504_28

 まさに「新緑の森」である。そして自分のほかには誰もいない・・・。

29快速登山20080504_29

 最高の気分でランしてゆくと、お〜っ、次の「新緑の森」が近づいてきた。

30快速登山20080504_30

 来た〜!

31快速登山20080504_31

 観よ!この素晴らしい「新緑」を・・・。

32快速登山20080504_32

 苔と新緑。登山道の石に根ざした苔と新緑の緑の回廊があった。なんとも素晴らしい自然である。

33快速登山20080504_33

 標高1200mを越えると新緑のゾーンをこえてしまう。針葉樹が多くなることもあるが、広葉樹にまだ葉が芽吹かないのである。一気に森の雰囲気が変わる。

34快速登山20080504_34

 最初の目標地点「霧藻ヶ峰」まであと1Kの地点まで来た。もうすぐ稜線に飛び出すことが出きる。

35快速登山20080504_35

 いまだ枯葉に覆われたフカフカの登山道を飛ばす!稜線はもうスグだ!

36快速登山20080504_36

 ヤッタ!稜線に飛び出した!ここは地蔵峠。一般的には三峯神社まで車で入り、そこから尾根伝いに登ってくる。その登山道との合流地点がココである。

37快速登山20080504_37

 急登を汗だくでこなし、標高で約1200mを稼いだ。しかし、稜線に飛び出しても森林限界を越えないので視界はマッタク利かない。この辺がアルプスと決定的に異なる点である。ただ登山道は広くなり、登山者が急激に増える。

38快速登山20080504_38

 登山道の整備も素晴らしい。モウスグ霧藻ヶ峰に到着するハズだが・・・。

39快速登山20080504_39

 おおっ!見えてきたぞ!立派な休憩所がある。

40 数字をクリックすると地図に戻ります快速登山20080504_40

 到着!霧藻ヶ峰:1523mである。秩父宮殿下がここに登ってきた時、この名をつけたんだそうだが、霧藻(サルオガセ)があることから名づけたそうだ。

 ここは記憶がある。約30年前このアングルで皆で記念写真を取った。あのときは総勢10名ほどで登ってきた・・・。

41快速登山20080504_41 拡大

 三峯神社方面を望む。かすかに秩父湖も見える。通常は手前から続く尾根を神社から登ってくるルートが使われる。

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42快速登山20080504_42

 小休止した後、次のピークである白岩山(1921m)を目指す。ここから厳しい登りが続くが登山道の整備は素晴らしい。ここは左がパックリ切れているのだがこのような立派な階段が設置されている。

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 木は林立しているが、このような痩せた急峻な尾根が連続する。ナカナカ侮れないきびしい登りである。

44快速登山20080504_44

 急に視界が利くところに出た。目指す雲取山方面を望むが、山頂付近にちょうど雲がかかり残念ながら全容が見えない。天候は思ったほどではなく、曇りトキドキ晴れといったハッキリしない状況である。

45快速登山20080504_45

 さらに痩せ尾根の急坂が頭上に降りかかるように続く。

46快速登山20080504_46

 通過した霧藻ヶ峰方面を望むとだいぶ高度を稼いだことが確認できる。他の登山者も頑張って登ってくるが、だいぶキツソウだ。

47快速登山20080504_47

 急坂は走ることは出来ず猛スピードで歩いているが、このような平らな箇所はすかざす走る。なにしろ10時間以内で奥多摩駅に到達しないと日が暮れてしまうのだ。かなりのプレッシャーである。

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 お〜うっ、まだまだ痩せ尾根の登りが続く。かなりがんばって飛ばしているがナカナカ白岩小屋に到達しない。

49快速登山20080504_49

 来た〜!やっと白岩小屋に到達。霧藻ヶ峰より約1時間を要してしまった。標高で約400m稼いだわけだが、登山後振り返るとこの区間が1番手ごわかったように感じられた。

50快速登山20080504_50

 さらに白岩山を目指し登り進むと・・・。うお〜っ!雪が残っている!流石にこのような山塊でも標高2000mちかくなるとこの時期にでも雪が残っているもんなのだ・・・。ビックリ。

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 遂に白岩山(1921m)山頂に到達!しかし、林の中でまったく展望が利かないピークであった。もう雲取山との標高差は100mあまりしかない。急登はここでホボ終了となる。目指す雲取まであと少し。よ〜し!行くぜ!再度気合を入れなおし山頂を後にする。

52快速登山20080504_52

 山の斜面を巻くように作られた登山道を快調に飛ばす。ここは平なので走ることが可能。快速登山の威力を発揮できるところだ。

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 気持ちよく飛ばしてゆくと、いよいよ雲取山接近!正面の山がそうである。

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 日差しが登山道に差し込むと非常に気持ちが良い・・・。陽だまりの中、心地よいトレイルをさらに飛ばす。う〜む、最高の気分である。

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 見えた!あれが雲取山のピークである。もうすぐだ・・・。

56快速登山20080504_56

 大ダワに到着。大ダワとは「尾根上の鞍部」のことを言う。まあ尾根の中の広場といったところか。何人かの登山者が休憩をしていた。ここから雲取山荘までひと登りである。

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 雲取山荘まで「男坂」と「女坂」の2コースがあったが、どうみても「女坂」のほうがゆるそうなので「女坂」で行くことにした。目の前の坂です。GO!

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 しばらく登ると前方にテントと建物が見えてきた。雲取山荘である。

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 雲取山荘に到着。約30年前に登ってきた時にはここで一泊した。そのときは相当古い建物であったがすっかり新しくなっている。ハンドカットのログが使用されており、素晴らしい山小屋になっている。

 平成11年10月に新築OPENしたらしい。収容人数は200名で通年営業。山としては珍しく予約制で一泊二食7500円なり。

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 小屋の前には広いスペースがあり、登山者が憩っていた。去年10月には皇太子が宿泊されたそうだ。

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 「雲取げんきみず」。驚いた〜!ここでは水がガンガン出ている。ここで水の補給を考えていたのだが有料に違いないと思っていたのである。

 それでは遠慮なく・・・。

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 う〜っ・・・、冷たくておいし〜! 大汗をかいて登ってきたので目一杯おいしい水をいただいた。そして500ml2本に冷たい水を詰め込んだのである。

 ホント生き返りました。これで頂上でおいしい昼食がいただけるというモンです。雲取山荘恐るべし。こんなに水が豊富な山小屋はナカナカありませんよ!

63快速登山20080504_63

 頂上でおいしい昼食を取ろうと思っていたので山荘をスグに出発!あと10分も登れば頂上である。

 この上は、このようにかなり豊富な残雪があった。小屋の記録を調べると、この時期は最低気温はマイナス1〜2℃と氷点下を記録していた。雪が残っているハズだ。ナメたらアカン・・・。

64快速登山20080504_64

 頂上直下200m付近。残雪があるのは良いのだが、このように表面がツルツルに凍っているやつは、すべりにすべるので決して踏んではならない。カナリ登りにくい。でももう少しだ!

65快速登山20080504_65

 お〜っ、遂に山頂部に踊り出た!約30年ブリだがこの感じは記憶に残っている。着いたぞ〜!

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 雲取山(2017m)山頂にて・・・。標準登山タイム9時間30分のところ5時間4分で到達した。5時間切りを狙っていたのだがチョット届かなかった。でもナイスタイムである。

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 ここからは富士山の眺めが素晴らしいのだが、残念ながらその方向は雲でまったく視界が利かなかった。まっ、結構開放感溢れる気持ちの良い山頂である。ここで大休止。昼食を取ることに。すると〜・・・。

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 ナント、野生の鹿クンが登山道をテクリテクリとコチラへやってくるではないか・・・。

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 山頂で憩っていた登山者からはヤンヤの歓声。皆さんカメラを取り出し撮影開始となりました。鹿クンは食べ物をねだりに来たんですね〜。野生とは思えない鹿クンでした。

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 山頂で17分間大休止して出発。いよいよ長大な「石尾根」を下り奥多摩駅を目指す。頂上より南に3〜40m行ったところに雲取山避難小屋があるが、その脇から下りが始まる。ここがその入り口。

71快速登山20080504_71 拡大

 さあっ、スタート!マズは小雲取山まで気持ちの良いトレイルを一気に下る。背後に見える山々に石尾根が続いており遥か彼方の奥多摩駅まで続いてゆくのである。

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72快速登山20080504_72

 なんとも気持ちのよいトレイルがついている。

 石尾根は、奥多摩山域でも屈指の長大な稜線で、この雲取山山頂から奥多摩駅付近までのびる尾根である。この山域の中では比較的標高が高いので景色が良く、広い尾根なので人気があるらしい。ここは初めてなので楽しみである。

73快速登山20080504_73

 あっという間に下ってしまった。もう避難小屋があんなに後方に・・・。

74快速登山20080504_74

 小雲取山を一瞬でパスし、快調に石尾根上部を走る。気持ちいい〜!このスピードに驚いてズイブン登山者に振り返られた・・・。

75快速登山20080504_75

 道標の向こうに飛龍山(2077m)が見える。雲取山から奥秩父主脈縦走路が始まるが、最初に登る大ピークである。雲取山より高い。この山は非常にどっしりとした山容で気になっている山である。いつかは登ってみたい・・・。

76快速登山20080504_76

 それにしても非常に走りやすく気持ちの良いトレイルである。空の中に突っ込んで行くかのような高揚感がある。

77快速登山20080504_77

 お〜っ、いよいよ急降下が始まった・・・。遥か遠くに見える山群は方向的に丹沢山系であろう。

78快速登山20080504_78

 下りながら仰ぎ見ると、春の陽射しの中、空と白い雲がとてもきれいだ・・・。なんとか天候は悪くなりそうながら、今のところもっている。

79快速登山20080504_79

 奥多摩小屋のヘリポートのある鞍部まで続く急な下りが来た。ステップを切りながら思い切り下ってゆく。前方奥に見えるやや尖がったピークが七ッ石山。マズはあそこまでひと走りである。

80快速登山20080504_80

 奥多摩小屋前に到達。さすがGW中、やはり多くの登山客がいる。この小屋は昔ながらのランプと薪ストーブの非常にレトロな山小屋で人気。素泊まりのみなので自炊が基本である。今日は雲がかかって見えないが、ここからの富士山の眺めは絶景らしい。

81快速登山20080504_81

 小屋の周辺のテントサイトを通過してゆく。水場も3分ほどのところにあり、ナカナカ素晴らしいテントサイトである。快速登山ではテントは使用しないのでうらやましい限りである。日中からテント内でゴロゴロするのも気持ちいいもんだからねえ〜・・・。

82

 ここは見通しのきく最高に気持ちよいトレイル!
 行け〜い!

83快速登山20080504_83

 七ッ石山(1757m)に到達!マズは石尾根の4分の1弱が終わった。

84快速登山20080504_84 拡大

 七ッ石山より雲取山を振り返る。この位置から観る山容はナカナカどっしりしている。さすが日本百名山に数えられるだけのことアリ!

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85 数字をクリックすると地図に戻ります快速登山20080504_85

 水を一杯飲んでスグ出発!七ッ石山の下りから奥多摩湖方面を望む。山が邪魔をして湖は見えないがこれからは奥多摩湖に平行して稜線上を走るのだ。

86快速登山20080504_86

 次に目指すピークは鷹巣山(1736m)。景色も変わらないので撮影はセズひたすら走る。しかし驚くほどフラットな尾根である。マウンテンバイクで走る人もいるというが、こんなトレイルであれば楽しいであろう。稜線上ではなくこのように山腹をまいてフラットなトレイルが続く。しかし長い・・・。

87 数字をクリックすると地図に戻ります快速登山20080504_87

 走りに走り、飛ばしに飛ばしうんざりしてきた頃、鷹巣山の避難小屋が見えてきた。ヤッタ!もう少しだ。

88快速登山20080504_88

 避難小屋の水場で最後の給水を行う。心配していた「水」は、要所要所にしっかり水場がありまったく問題がない。ないどころか、美味しい水をたいさん頂くことができた。いよいよ登りに入った。あのピークが目指す鷹巣山である。

89快速登山20080504_89

 山頂直下より七ッ石山方面を振り返る。おや〜、にわかに天候がおかしくなってきた。山に雲が掛かりだし展望があまり利かなくなってきている。

90快速登山20080504_90

 鷹巣山(1736m)山頂。もうこの時間行動している登山者は皆無。頂上には誰ひとりいない。もう三脚を出すのもメンドウで道標のみ撮影して終わりとした。

91快速登山20080504_91

 天候は一気に悪化してきている。まずい・・・。この山の山頂部も雲に覆われ始めた。まだ先は長い。急がねば・・・。

92快速登山20080504_92

 ここからはフラットなトレイルから急な下りの連続となる。なにしろ奥多摩駅まで標高差約1400mを一気に下るのだ。猛スピードで駆け下ってゆく。尾根も雲というかガスに包まれだす。急げ〜!行け〜!

93快速登山20080504_93

 猛スピードで走り下っていったので、トレイル上にいた野生の鹿が驚いて走り逃げていった。

94快速登山20080504_94

 とうとうガスに包まれた・・・。ちょいと心細い感じ。

95快速登山20080504_95

 鷹巣山からはマジで飛ばしているので、コースタイムの半分以下のタイムで進んでいる。これは素晴らしい速さだ。このような下りが延々と続く。

96快速登山20080504_96

 おおっ!遂に左下に里が見えてきた。奥多摩の町である。終盤のガンバリで10時間どころか9時間半くらいで走りきれそうである。

 「ホッ」・・・。

97快速登山20080504_97

 最後は登山道からロードに出て奥多摩駅に向け最後の力走である。クネクネの急なロードを思い切り飛ばす。スデに「足」はバカになっている。

98快速登山20080504_98

 見えた〜!遂に民家が現れた。いよいよ里に戻ってきた。もう駅は近い。

99快速登山20080504_99

 右下に多摩川。有名な氷川キャンプ場が見えてきた。GWなのでテントでいっぱいである。我が娘もボーイスカウトのとき、ここで何度かキャンプをしていた。

100快速登山20080504_100

 ゴ〜〜〜ルッ!奥多摩駅前到達。三峰口より9時間31分で走りきることが出来た。無事17時30分、暗くなる前に目的地に到達することが出来た。

 やったゼ!カナリな達成感を味わうコトはできた。大満足・・・。

101快速登山20080504_101

 ゴール後、待ってました〜!ご褒美のビール!

 つあっ〜っ・・・。うまい!

 この感動の旨さを味わうため走っているといっても過言ではない。カンバリ抜いた後のビールは本当に最高である。

 ちょいと疲れて顔がトンガッテいるようですが、左手にカメラもって自分で自分を取ったので緊張してしまったのです。あしからず・・・。       おわり

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